林野庁から「林業における繊維ロープの使用について」通知がありましたのでお知らせします。

 林業における繊維ロープの使用につきましては、ワイヤーロープに比べ軽量であり、労働負担軽減がはかられる等の理由で、各繊維ロープメーカーから紹介や販売がなされ、地引集材やスイングヤーダにおいて使用が見られるところです。

 繊維ロープの使用については、労働安全法令上で定めのないところでありますが、労働安全確保の観点から、林業現場における繊維ロープの使用にあたって留意すべき点として、下記のとおり整理しました。

繊維ロープ使用にあたっての留意事項

1.材を吊り上げて運ぶ機械集材装置及び運材索道では、繊維ロープを使用しないこと。

2. 地引集材やスイングヤーダで使用する場合には、メーカーが示す使用方法を遵守すること。

3.作業で使用する際には、メーカーが示す繊維ロープの強度等の製品仕様に基づいて、作業に適した製品を使用すること(紫外線や雨によって著しく劣化するものがあること、伸び率も繊維の種類によって違うことに留意)。

4.ストランドが切断していたり、著しい損傷がある繊維ロープは使用しないこと。

5.繊維ロープを使用した集材作業を行う場合は、滑車やスナッチブロック等の器具類は繊維ロープに適した器具を用いること。

6.使用前には繊維ロープの状態を確認すること。特に滑車等の器具や立木等で頻繁に摩擦が生じる部分は劣化が激しくなるため、注意すること。

7.保管にあたっては、メーカーが示す保管方法を遵守すること。

参考

林野庁通知(事務連絡)「林業における繊維ロープの使用について」

事例:繊維ロープ(エースライン)カタログ

令和3年度高性能林業機械安全作業研修での繊維ロープを使用したスィングヤーダによる集材の様子(動画17秒)

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