Iさん(林業歴4年)のある一日
森林・林業に携わる
(職員:技術員)
北海道から群馬へ。
新たなフィールドで
チャレンジ!
Iさんプロフィール
北海道出身。都内の農業系の大学へ進学、同大学の大学院を終了し、平成29年4月に烏川流域森林組合へ就職。
烏川流域森林組合
事業所は高崎市倉渕町。高崎市(旧吉井町を除く)内の8,500haを管轄。 職員数は8名。現場作業員は14名。 最新の高性能林業機械を導入し、新たな作業システムによる素材生産に力を入れている。年間素材生産量は約9,000m3。 (※面積、職員数、現場作業員数、年間素材生産量はR1年度)
働くきっかけ
父親が素材生産や製材を事業とする林家に生まれたIさん。父親が会社を経営、家族経営だったこともあり、林業を生活の一部に感じながら育った。幼いながらに自分自身も林業・林産業に関わっていきたいと考えるようになった。
大学進学にあたり、父親から都内の農業系の大学で林学を学んできたらどうかとのアドバイスを受け、同大学に進学を決めた。
大学では、父親が経営する製材所の持続的な経営について研究する傍ら、複数の都道府県の林業を視察し、森林経営学をメインに学んだ。
その後、大学で研究してきたことをさらに発展させたいとの思いで、大学院へ進学。大学院では、「木製パレット部材生産における製材所の経営展開と方向性」を研究テーマとして研究を進めた。
就職を考えたとき、まず先に浮かんだのは父親の会社のことだった。大学・大学院で研究してきた森林経営学等を家業に活かせる時がきたと、北海道に戻り、父親の経営する会社で働こうと決めていた。
しかし、父親からの答えは厳しいもので、「会社の事業規模・将来性を考慮したときに息子を後継者として実家に戻すのは難しい」というものであった。
それでも林業への想いは変わらず、大学・大学院で研究したことを活かせる就職先を探した。偶然、烏川流域森林組合が職員を募集していた。群馬県は学生時代に実習等で何度も訪れており、全く馴染みのない地域ではなかったため、採用試験を受けることを決めた。
現在の仕事
現在は、烏川流域森林組合で主に森林経営計画の策定を担当し、日々、森林所有者との交渉や承諾の得られた森林の調査を行っている。
やりがい
やりがいについて伺うと、「所有者の方が大切にされている森林に手を加えさせてもらう交渉なので、やはり今でも気を遣います。でも、所有者の方から『山を任せる』と言ってもらえたときはやりがいを感じることができます。」と嬉しそうに答えたのが印象的だった。